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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第097号]2007/11/16


 仕事の顧客は誰なのか
 

● 総務部門の顧客は誰? ●

社員の仕事に対する意欲を向上させよう、
仕事にやる気を出してもらおう、
職場レクレーションを行って意思疎通をはかろう、
提案制度を活性化させよう、
皆が不都合を感じていることを改善しよう、

このような課題を掲げて今までと流れを変えていこうとしている総務部門は
少なくないと思います。

ところが総務部門に配属になった若い社員が、社内の改善を上司から指示され、
あちこちの部門に出かけて聞いて回っています。

もちろん聞いて回るのは良いのですが、何でもかんでも出てきたことを並べて、
皆こう言ってます、とかこういう意見があるので、こう改善が必要です、とか 
単純にまとめて出してきました。

例えば、提案制度を設けている職場は多いと思いますが、もっと皆から提案を
出してもらうために、どうしたら皆出してくれるのか聞いて回り、あまり良い
意見は出てこないと嘆いています。

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● 社員に聞く前に自分で考える ●

売れる商品を出すためには、「消費者に聞くこと」とよく言われます。

消費者に聞くとは、まず自分で考えてみてから自分の仮設をぶつけてみるという
ことで、

「今の商品のどこに不満ですか、どのように改良すれば買いたいと思いますか」
「どんなものが欲しいですか、いくらなら買いますか」
と聞くことでもなく、

自分が求める答えを消費者に言わせて数の多い意見を採用するのでもありません。

社員に問題と改善を聞いて回るのも同じことで、いろいろな意見が出てくることが
予想されますが、それらを並べて集約し「これが問題です、こう改善したらよい」
という答えを導くのではありません。

現場に行って、現場の人達の話をよく聞いて、問題を拾い出していくことは
大切です。でもそこから、本当の問題はどこにあるのかをよく考えて、
打つ手を間違わないようにしないと、

いつまでも問題を引きずることになります。

人の技術レベルの問題なのか、設備の問題なのか、管理能力の問題なのか、
組織体制の問題なのか、

時にオモテからは見えないところに問題の原因があったりします。

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● 自分達の顧客は誰かを忘れないこと ●

ものつくりの仕事は、常に「お客様」の方を向いて仕事をしなければいけません。
製造現場は、「これはお客様のために必要なことか」を考えると共に、
次工程の営業にとって、「売りやすい商品か」・・・と考えていく必要が
あります。

上記の総務部門しかり、経理部門しかり、自分達の仕事の顧客は誰かを考えて、
仕事を考えて進めなければいけません。

ある製造現場では、努力しなくても受注がくることが当たり前になってしまって、
そのうち営業に対しては、

「そんな複雑な仕様のものはできない」
「それは生産性が落ちるからやりたくない」
「こんな細かなロットの仕事なんか断ってくれ」

そして
「最終検査工程で、いつの間にかいくつかの検査に手抜きが起こっている」
「規格外の製品が流れているのに、これくらい大丈夫と見逃している」
「ラインが汚くなり製品を汚しているのに誰も指摘して掃除をしようとしない」

ついには、

「忙しくて何時の検査ができなかったから、規格内のデータを日報に書いて
 おけばよい」
「製造の日付をごまかしておけばよい」
「古い資材は少しずつラインに混ぜて在庫処理すればよい」

歯止めがかからなくなってしまいます。

                               以 上


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