● コミュニケーション不測からくる問題 ●
操業現場で問題が一向に解決していかない時の原因の一つに、コミュニケーション 不足の問題があります。
交代勤務をしている現場で時々下記のことを目にします。
前直の操業状況が次の直に正確に伝わっておらず、どこかで問題が起きて 調整や条件変更をしているのに、それらがどのように行われたのかが次直に 伝わっておらず、
次直で再度同様の問題が起こった時に、今度は次直の担当者が自分の判断で 調整に入り、挙句の果てに操業が正常な状態に戻らなくなってしまうのです。
現場では担当毎に引継ぎ日誌を用意し、次の直だけでなく、四組三交替勤務なら、 全ての組みの担当者に、彼らが休みの間に何が起こり、問題の原因と処置をどう やったのかが伝わるようにしています。
ところが日誌を見てみると、起こった問題だけが記されており、どういう前兆が あったのか、どこがどのように悪いと判断してラインを止めたのか、元に戻すのに どこをどのように変更し、または直したのか、もう少し様子を見るために、どこの 所を監視しておくようにとか、
こういったことが読めばわかるように書かれていないために他の直の担当者全員に 伝わっていないのです。
-------------------------------------------------------------------------- ● コミュニケーション不測は現場だけではない ●
一方 昼間に現場である問題が起こり、管理職が現場で主任や担当者に指示した ことが次の直以降に伝わっていないことがあります。
朝のミーティングで現場に指示したことが、夕方帰宅するまでは実行していた のに、次の直の主任や担当者にはもう伝わらず、翌朝出勤してみたら、指示した ことが何にもなされていないということがあります。
誰かに指示しておけば、皆に確実に伝わっているという現場はむしろ少なく、 伝わっているはずと思い、後で痛い思いをした管理職は多いのではないかと 思います。
主任なら主任の引継ぎ日誌に書かせるとか、課長自身が考えと指示を書いて、 引継ぎ時に皆に読ませるとか、工夫しなければいけません。
ところが今度は、管理職の指示自体が曖昧で、何をしてもらいたいからどうせよと いう明確な指示が出ていないときがあるのです。
設定や作業だけの指示が出ていたり、何故そうするのかの説明がない、 あるいはその説明が伝わっていない、等 コミュニケーション不足から生じる問題は、到るところで起こっています。
-------------------------------------------------------------------------- ● コミュニケーション能力をつけさせる ●
ある工場のラインで問題が起こったときに現場に行ってみると、 担当者が黙々と調整を行っています。
他の担当者もその現場に来ているので状況を聞くと、誰もハッキリと答えられない のです。
問題がどういう状況で、原因はここだ、或いはこうだと思われる、だから何の 作業を行うというようなことが、同じ直や班の中で共通認識されておらず、主任 自身が班の皆を集めて状況を説明し、そこでどういう処置に当たるのかの意見を 出させてとるべき方策を決め、作業に入ることをしていないのです。
一方そこの工程の担当者自身も、主任に自分の意見を述べ自分がとろうとする 行動を伝え、作業に入ることができていないのです。
私生活で寡黙なのはよいのですが、仕事中はこれでは困ります。 特に管理職になって、自分の考えや指示を正確に部下に伝えられない者は、 こういったコミュニケーション能力を向上させられないのであれば、 交替させざるを得ません。
「伝えた、言った」のに末端まで「伝わっていない」のは、伝えた・言ったこと にはならないということを、管理職は心得ておかなければいけません。
相手が理解して、指示したことを実行した、行動を変えた、ことを「伝えた」と いうのです。
以 上
|