● 物を買う時に考える事 ●
原油やナフサの価格高騰と共に、荷資材の価格も値上げが続いています。
物を作るために、購買担当者を置いて原材料を購入します。
しかし、購買担当者の仕事について、特に物を買う時の交渉については、 担当者間で進め方に大きく差が出てきているのではないかと思います。
原材料の供給能力が過剰なマーケットだとか、複数購買している荷資材では、 従来からのセオリーに添って進めることもできるでしょうが、
供給能力自体が不足している市場であるとか、限られた供給元しかないとか、 購入側が最初から優位な立場を取るのが難しい場合には、 様々な情報の入手・分析・シナリオ立案が必要になります。
ところが過去、購入先を替えるとか、数量を揺さぶって値段を下げてきたやり方が 通用しなくなり、供給能力自体が不足している状況において、
「メーカーから値上げの要請がありました」と担当者が上司に報告してきたものの
「で どうするの?」 「大きなコストアップになるので、認めるわけにはいきません」 「で 今後の交渉のシナリオは?」
まずは突っ張る姿勢を見せるものの、ではその先どうするのかについては何にも 考えていません。
-------------------------------------------------------------------------- ● 何を考えさせるのか ● 購入先との交渉に当たっては、まず担当者に、今回はどういう交渉のシナリオで 臨むのかを考えさせなければいけません。
担当者の考えを聞き、それに対して疑問や問題点を指摘し、再度考えさせる、 上司はこれを繰り返す姿勢が必要です。
課長の考えをダイレクトに伝え、メッセンジャーボーイのような仕事をさせては いけません。
厳しい交渉になればなるほど、様々な情報を入手し、そこから相手を押していく シナリオを、編み出さなければならないのです。
先方の情報が欲しいのに、 ・担当者は今年になって一度も先方の工場を訪問したことがない、 ・最近の工場の稼働状況について営業員から聞き出してもいない、 ・面談の中で先方の営業員の、値上げレベルについての感触を探ってもいない、
これでは何にも考えずに仕事をしている状態です。 いつまで経っても仕事ができるようにはなりません。
交渉の結末は手に取るように見えてきます。
-------------------------------------------------------------------------- ● 行き着くところは「本来何をすべきなのか」 ●
先週号で書きましたが、それぞれの組織には職務分掌が定められています。 それを出してきてもう一度じっくり読んでください。
自部署の役割は何か、そこに向けて何をしていくことを求められているのか。
求められていることを遂行していくために、今の仕事のやり方をどのように変えて いこうとしているのか。
「資材の市況を把握し先々の購入計画を立案する」ことに向けて、
何々の市況について把握しておかなければいけないのか それらを把握していくために、どういうやり方で調べていくのか 調べた結果から先々の市況をどういうやり方で予測するのか 新たな情報ソースはないのか
というようなことを常に考えながら、今まで以上のやり方に変えていくことを仕事 として、継続して行っているかなのです。
職務分掌で定められたことを遂行していくために、 人・組織体制は今のままでよいのか 今のスタッフの仕事力で進めていけるのか
少なくとも課長は、こういった仕事から逃げてはいけません。
以 上
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