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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第050号]2007/06/01


 自分で考え、決めて、行動する
 

●何をすればよいのか悩む課長●

今までは上司に恵まれ、問題に対しては上司から適切なアドバイスをもらい、
その都度報告し相談しながら進めてきて、さして大きな問題を起こすことなく、
課長まで昇進してきました。

本人も、真面目に一歩ずつ階段を登ってきて、自分なりにも経験を積んで実力を
上げてきたと思っています。

堅実な仕事のやり方を評価され、上司の信頼を得てきた結果、今まで育ってきた
部門を離れ、新たな事業を立ち上げるために、予備調査をしていくための仕事を
一人で進めることになりました。

全く新しいエリアであるため、社内には知見を持った人はおらず、周りは新規
事業なんてなかなかうまくいくわけがないと傍観です。

新たな仕事を命令された本人は、まずは上司に相談してみるものの、今までの
ような的確な指示があるわけではなく、全て自分でやらなければいけない仕事の
環境に置かれて、何をどう進めていけばよいのか自分で見出すことができず、
悶々とした日々を過ごすことになってしまいました。

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●指示待ちで育ってきた環境●

かつて昭和50年代、市場の伸びに合わせて企業は設備投資を行い、営業組織を
全国に拡大しと、組織が拡大し人を採用し、人を育てている余裕がないものです
から、若いうちから最前線に放り出されて、自分で切り開いていかざるを得ない
状況でした。

そういう経験をした人達が、組織の中で課長として仕事をし始めた時には、
バブルが終わり、多くの企業は人の採用を控え事業の縮小に入っていました。

その後、組織間のジョブローテーションが停滞し、スタッフから係長・課長に
なっても相変わらず日々の仕事を手放そうとせず、部下のスタッフに考えさせ
やらせることをやらなくなってしまったために、上から下まで、日々の仕事を
繰り返すことに何の疑問ももたなくなってしまいました。

今までの仕事のやり方を変えるだとか、停滞する事業をさらに伸ばしていく
ために、方針を今までにはない方向に向け、どのように進めるかを考えていく
仕事は、誰かが指示してくれるのだと思い、自らやろうとはしなくなってしまって
います。

与えられた日々の仕事を一所懸命にやることや、いつも上司から指示が出て動く
ことが、当たり前として身に付いてしまっていると、今までとは異なる、経験も
知識もないエリアの仕事をしなくてはならなくなった時、自分で考えて進めて
いく事ができなくなってしまいます。

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●自分の力で切り開いていかせる経験をさせる●

大企業では多くの部門があり、部門内でもいくつかのセクションがあるため、
一定の期間毎にジョブローテーションによって、それらの部門やセクションを経験
させていく人事が行われ、それまで全く知識のない仕事につく経験をします。

一方、限られた組織や部門の中で仕事をしていく場合においても、上司が部下に
あれこれ作業を指示するやり方をしていては、いつまで経っても部下が自分で
考えて仕事をするように育ってきません。

管理職になればいつかは、今までの仕事のやり方や知識や経験が通用しないエリア
に異動になり、自分の力で仕事を進めていかなければならない状況に直面する
ことは、覚悟しておかねばなりません。

売上げがどんどん縮小していっている部門や、赤字が大きく膨らんで誰が行っても
なかなか立て直せない部門、に異動になったとき、その時、貴方の本当の実力を
試されるのです。

部下の育成もそうですし、自分自身も、常に自分で考え、自分で決めて、自ら
行動を起こして、仕事の結果を出していくことをやらねければいけないのだと
いうことを、肝に銘じておきましょう。


ホームページ  http://www.mma-office.com  「行動指針心得帳」に載せて
いる「できる会社の 社是・社訓」 千野信浩著  新潮新書の中には、自らを
省みるべき言葉が紹介されています。

                 以 上


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