●倉庫の中を見るとその会社のレベルが解る●
業種や製造方法によって製品倉庫や資材倉庫の保管スペースは異なりますが、 製造業の場合、この倉庫の中を見るとその会社のレベルが解ります。 ・倉庫に穴やすきまや段差がある。 ・物の置き方が乱雑で整列されていない。 ・床が埃まみれである。 もうこれだけで、この会社にはコストダウンの宝の山がたくさん眠っているなあと 嬉しくなります。
倉庫の中はその会社の経営者の考え方、経営状況、体質・風土、管理レベル、社員のものづくりに対する意識、全てが集約されています。特に、倉庫があっちこっちに散在している場合は、都合の悪いことが集まり、その現象は顕著になります。
--------------------------------------------------------------------------- ●倉庫の中で発生する悪い現象●
倉庫の中で発生する悪い現象は、驚くほどたくさんあります。思いつくままに列挙 してみますと、
・新製品に切り替わり、古い製品が残っている。 ・仕様間違いの製品がある。 ・返品されてきた商品がそのままある。 ・品質不良品がある。 ・不良品・ロス品が積まれている。 ・不良品の含まれた製品が残されている。 ・試作品・テスト品の製品が積まれている。 ・段ボールケースの痛んだ製品が数多くある。 ・実際の製品数と帳簿の数に大きな差がある。 ・品種がまとめられずばらばらに置かれている。 ・製品ごとの隙間が大きい。 ・パレットが曲がって置かれている。 ・パレットと製品の面積に差がある。 ・製品と倉庫の屋根との間に大きな空間がある。 ・購入間違いの資材が残っている。 ・製品が切り替わり、使用出来ない資材が残っている。 ・包装されて中のわからない資材がある。 ・試作用・テスト用の資材が積まれている。 ・返品されるべき資材が残っている。 ・使いかけのままの資材が残っている。 ・パレットが二段積みで、下の資材が変形している。 ・外装の痛んだ資材がある。 ・実際の資材数量と帳簿の数量に大きな差がある。 ・過去に使った試供品やサンプルが放置されている。
--------------------------------------------------------------------------- ●倉庫の中の様々な異常は仕組みを変えて治す●
みんな毎日一生懸命仕事をしているのに、実際の倉庫の中では様々な異常が山の ように発生しています。どうしてこのような「その場しのぎ症候群」の状況が生ま れてしまうのでしょうか?
それは、以下のようなことが原因と思われます。
・購入した原材料を大切にするコスト意識の欠如。 ・せっかく苦労して作った製品を大切にしないものづくり意識の欠如。 ・自分以外の人のせいで発生した問題を表面化させない無関心・無責任体質。 ・ムダを感じない不感症。 ・忘れてしまうことを許す甘い管理体質。 ・コストダウンをしようとしない、考えない思考停止。
普通の人、いや誰が見てもすぐ異常と、ムダと、もったいないと解ることが、 平然と起きているのですから、意識を喚起したり、注意したぐらいではなかなか 治りません。
トップが現場に行って叱るのも一つですが、やはり仕組みを変えるのが一番です。
--------------------------------------------------------------------------- ●倉庫の実態を把握する一番良い方法は棚卸●
倉庫の実態を把握する一番良い方法は棚卸です。この棚卸を、原価を算出するため だけに行うのではなく、棚卸を行うことを通じて、社内の異常を察知し、再発させ ないようにすると、社員の意識と行動は大きく変化します。 そして、無駄なものを買わないようになるし、不良品を発生させないようになるし、倉庫の保管効率は上がるし、大きなコストダウンの費用効果が現れてきます。
効果的な棚卸の実施方法は
(1)毎月棚卸を行う。 (2)倉庫を管轄しない他部署の人が二人ペアで行う。 (3)数量と実施者の記録を現物に張る。 (4)実施者と、記録を貼付する用紙は毎月変える。 (5)購入や出荷の管理台帳と照合しながら行う。 (6)問題点の対策、実施者、期限を決め掲示する。
などです。
経営者、管理職、リーダーの人は、自社の倉庫や借りている全ての倉庫を実際に 見てみることをお薦めします。
以 上
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