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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第047号]2007/05/22


 長時間労働は部下の家族および管理者を不幸にする
 

●誰でもが過度のストレスでうつ病に●

職場で心を病む人が増え続けています。今やビジネスパーソンの周りはストレスに
満ちあふれ、誰でもが過度のストレスで、うつ病にかかる危険性を秘めています。
その発症率は5%、およそ20人一人がうつ病と言われているのが実態です。

それにともない、18年度の過労死などの労災補償請求件数は938件(対前年度比108%)、精神障害などの労災補償請求件数は819件(対前年度比115%)と年々増加する傾向にあり、特に、自殺者は176件(対前年度比120%)と多くなっています。

自分の周りから過労死や自殺者が出ることほど、悲惨で不幸なことはありません。
他人の人生を、そしてその家族の人生を狂わせるのですから、その責任は重大だと
いえます。

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●自分の主人の言ってる事を信じる●

上司の人は、自分の部下が家庭に帰って、職場、仕事、上司の事をどのように
言ってるのか想像したことがありますか?

仕事のストレス要因は、上司・先輩、仕事の内容、自分の収入、仕事の量、自分への
評価などです。恐らく部下は、自分の解釈で、自分の思うがままに、そして自分の
都合の良いように奥さんや親に話していることでしょう。

   ・上司は自分を馬鹿にして罵倒した。
   ・無理な仕事を押し付ける。
   ・自分は嫌われてて評価が悪い。
   ・仕事を何でもかんでも持ってきてさばききれない。
   ・上司の失敗の責任を自分に押し付ける

などなど、上げだしたらきりがありません。

言われた奥さんや親は、自分の主人であり、子供ですから、当然真実と思い込んで
しまいます。彼自身がそう思っているのも事実ですから仕方のないことです。

だからひとたび問題が発生すると、家庭と職場間で意見の食い違いが生じ、大きな
トラブルにまで発展してしまうのです。特に彼が躁鬱病で、病院の診察を受け、第三者の医師にこのような話をしていると、やっかいです。仮に事実でなくとも事実になってしまいかねません。

管理する側の上司はこの点を十二分に認識しておくことが大切です。

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●仕事は上司・部下・家族の三位一体で考える●

部下が躁鬱病になる前に、またなっていた場合、

仮に長時間労働させていたならば、いったいどうなるでしょう?
そして最悪のケースで、精神障害や過労死や自殺などになったらどうでしょう?

上司に対し、会社に対し、家族が怨みに思うのも、訴訟を起こそうと思うのも当然なことです。

もはや仕事は上司と部下の関係だけでは済まされず、上司・部下・家族の三位一体で考えないといけない時代になっています。
しかも、これからは労災補償請求だけでなく、労災保険でカバーされない損害賠償を民事訴訟で求めるケースが多くなってくるでしょう。

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●長時間労働は自然にやる方向に見えない意識が働く●

仕事のストレスは人により異なるので何とも言えない面がありますが、長時間労働
だけは、事実として現れてきます。

そしてこの長時間労働は、部下からすると

   ・遅くまで働くと、頑張っている、仕事をしていると評価する上司がいる。
   ・上司に頑張っている、仕事をしていると良く思われたい。
   ・残業、長時間労働が収入アップにつながる。
   ・非効率な仕事の仕方を時間でカバーする。
   ・仕事が好き好きでたまらない。
   ・たくさん仕事をして、自分の能力を向上させたい。

など、自然にやる方向に見えない意識が働くので、上司としては常にやらさない
ように注意が必要です。

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●長時間労働している部下がいたら早く帰らせる●

長時間労働下で、精神障害や過労死そして自殺などのトラブルが発生すると、

   ・家族から訴訟を受ける。
   ・家族や親から責められる。
   ・自責の念にかられ、記憶として一生残る。
   ・自分の評価が下がる。
   ・企業イメージが悪くなる
   ・訴訟に時間を割かれる。
   ・多額の損害賠償金が必要になる。

など、良いことは何も無く、山のように悪い事ばかりが起きてしまいます。
このような状況は、本人だけでなく、家族やさらに管理者にとっても悲劇で、不幸なことです。経営者・管理者にはこのような状況になる前に事前の対処をしておく
ことが、求められるのではないでしょうか?

部下が長時間労働をしていたら早く帰らせるべきです。仮に今100時間もさせて
いるなら、まず、50〜60時間程度に留めるべきです。仕事の仕方を変える事で
長時間労働からは必ず脱出できます。

特に、能力主義を徹底しようとするならば、ゼロにすることで、人に係る問題の
本質が見えてきます。

                                  以 上


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