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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第043号]2007/05/08


 ISOをうまく経営に活かす(その2)
 

● 工場運営の本質を忘れてしまう ●

ISOの認証取得を

      ・収益を上げ永続的に発展させる
      ・事故や災害を起こさせない
      ・生産機能を効率的に遂行する

ための手段に使うのか?それとも認証取得することが目的なのか?では、やり方・
進め方が大きく異なってきます。

ほとんどの会社が、コンサルタント会社に認証取得の指導を受けるため、管理職や
スタッフはうわべの管理手法だけを学び、その手法に振り回され、どうしても工場
運営の本質を忘れがちになってしまいます。

組織のしっかりした会社では、導入したマネジメントシステムをきちんと真面目に
やっておけば、全てがうまくいくような錯覚に落ち入るし、
中小の会社では、実態とかけ離れて間に合わせの仕事になっていき、無駄な作業の
増加を引き起こしてしまいます。

目的と手段を履き違えないようにしないと、簡単な仕事が煩雑な仕事になりかね
ません。

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● 工場運営のインプットとアウトプット ●

製造業の工場運営は、人、金、設備、物の4つのインプットと生産量、品質、
コスト、納期、安全衛生、モラール、環境、製品開発、コンプライアンスの9つの
アウトプットをいかに効率的、効果的に管理するかです。

このインプットとアウトプットの要素とその管理手法を関連付けて見ると下記の
ようになります。

 ・インプット
     (1)人・・・・・・・・・・要員管理
     (2)金・・・・・・・・・・資金管理
     (3)設備・・・・・・・・・設備管理
     (4)原材料・・・・・・・・資材管理

 ・アウトプット
     (1)生産量・・・・・・・・生産管理
     (2)品質・・・・・・・・・品質管理
     (3)コスト・・・・・・・・原価管理
     (4)納期・・・・・・・・・納期管理
     (5)安全衛生・・・・・・・安全管理
     (6)モラール・・・・・・・労務管理
     (7)環境・・・・・・・・・環境管理
     (8)製品開発・・・・・・・製品開発管理
     (9)コンプライアンス・・・順法管理

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● ISOのマネジメントシステムが経営管理手法の部分 ●

製造業の会社や工場がうまく機能していくためには、上記の13の管理手法が必要
なのですが、国際標準化機構はこの中の部分的な項目をマネジメントシステムとして
認証しているにすぎません。

つまり、品質や環境などの部分的なマネジメントシステムを全社的に展開すると
どうしても部分最適、全体不適にならざるを得ないと言うことです。

私たちはISOのマネジメントシステムが経営管理手法の部分でしかない事を
しっかり頭に刻み込み、自らのために使いこなすことを、再認識しなければなりま
せん。

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● 全社的方針管理をきちんと実行 ●

「運営とはどうすべきか?」を思い起こしてみてください。

運営は重点志向が基本のはずです。何でもかんでもやるのではなく、経営方針・
工場方針に基づき自部門、課、係の重点課題を解決するのが基本であり、以前は
そうしてたはずです。

損益から、収益改善計画、重点課題、重点取組み項目、これを先に決め、その中に
品質や環境など関わることがあればやり、問題なければやる必要はないはずです。

ところがISOのマネジメントシステムだけが一人歩きし、何かしなければと、
優先度の低い問題点までを解決しようとするから、仕事が増えてしまうのです。

ISOのマネジメントシステムは、経営方針、工場方針の基づく全社的方針管理を
きちんと実行していけば、いいだけです。

くれぐれも、する必要のない仕事を作り出すことが無いように注意が必要です。

また、当然のことですが、会議や書類による仕事のやり方から、役割と責任を明確
にし、管理書式も一枚に全てを網羅して掲示する方法に変えると、作業量を極端に
減少出来ます。


認証機関の審査官はマネジメントのプロではなく、マネジメントが行われている
かを審査する人です。自社のマネジメントを行うのはどこまで行っても経営者、
管理者あなた自身でしかありません。
ISOで苦労しているならば、自部署で行っていることを、インプットとアウト
プット要素をマトリックス表にして、重点志向になっているか、方針や課題と取組
みにズレがないか、見直してみてはいかがでしょう?
          
                                  以 上


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