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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第121号]2008/05/13


 成熟市場での生き残り
 

● 強い者がより強く ●

成熟市場の中で多くの商品が競争を続ける中、原材料の値上げが急激に進んで
います。中小の企業の中には、他社の後追い商品にて安さを武器に生き残って
きたところも多くありますが、

そこでもコストが急激に上昇してきており、思うようには値上げも受け入れて
もらえず、収益が急激に悪化してきています。

原材料の高騰はこの先も継続していくことが予想され、コストダウンだけでは
追いつかない原価の上昇に、今まで価格の安さだけを強みにして生き残れた
やり方は行き詰まり、商品力で利益を確保できる価格を設定できなければ、
事業を継続していける状況ではありません。

今までしっかりしたマーケティングを行って商品をつくり、価格で売るのではなく
利益を管理しながら、継続して新たな商品を出し消費者に指示されてきた企業は、
ますます市場でその強さが生きてくるようになってきました。

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● 弱者のパターン ●

昨年からの原材料の高騰によって、急激に収益が悪化してきている企業に共通して
いることは、価格を安く設定しなければ売れないと思い込んでいるだけでなく、
商品をつくり売っていくプロセスに共通した問題を抱えているために、
価格で売ることから抜け出せないでいることです。

大きく括ってみると、下記の三つの弱さが必ず浮き彫りになってきます。

1.市場での自社商品のポジショニングが正確に見えていない

  市場のシェアや他社品のことは見えているのですが、その中で自社商品が、
  消費者から見たとき、品質や価格においてどういうポジショニングにあるのか
  が、製造部門も営業部門も分析できていません。

  ここが悪い、あそこがいけないと言い合ってはいるのですが、 消費者から
  何が良くて何が悪いと評価されているのか、自社商品についてきちんと
  説明できないのです。

2.競争相手の強さ・弱さが見えていない

  自社商品の市場での評価が見えていないのですから、他社商品の評価に
  ついてもきちんとした分析ができていません。
  形だけを見て比較して良いところばかりに目がいき、営業は無いものねだり
  を工場に、工場はコストや技術面でできない話ばかりしています。

3.1、2に共通しますが、市場のことを分析できていない

  自社、他社商品について語れないのですから、市場についても語ることが
  できません。消費者に買って使ってもらうのに、消費者が他社の商品を
  買うのは何故か、自社の商品を買うのは何故か、よく言われる消費者ニーズ
  についてきちんと調べる事をしていないのですから、作る側の論理で、
  思いつきで、ものつくりをしています。

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● 勝ち組の仕事のやり方 ●

勝ち組みとして生き残っていく企業は、自社・他社の商品だけでなく、消費者の
ことを詳細に調べ、市場での競争構造について語ることができます。

開発から販売までのプロセスについて、継続してそのやり方を見直し、一度成功
したからといって同じやり方を繰り返すのではなく、さらに進化したやり方を
編み出し、それを実践していっているのです。

そのプロセスを磨いていくことこそ、真の競争力であり、それを続けていっている
企業だけが勝ち組として市場で生き残っていくのがこれからの時代です。

コストを下げていくことは当然のことですが、だからといって薄利多売の考え方
では、今後もさらに進んでいく原材料の高騰に、ついていくことができなくなり
ます。

利益をきちっと取って売っていく、売っていけるやり方でないと、次の投資も
できなくなります。
その為には、安売りから抜け出し値上げ交渉ができ、かつ消費者に指示される
商品を出してく為に、工場・営業共に今までの仕事のプロセスを見直し、仕事の
やり方を大きく転換していくことが必要です。

                             以 上


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