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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第114号]2008/03/18


 真実が人を動かす
 

● 人が財産?人を大切にしている? ●

貴方の会社は、形式ばらない空気、自由、尊敬、公平、思いやり、事実の追及と
いった雰囲気ですか?

それとも、上司や他人の批判、腹の探り合い、地位や肩書きでものを言う、他人の
あら探し、会社側と組合側といった雰囲気ですか?

人こそ貴重な財産だとか、人を大切にするだとか、多くの企業の経営トップや
人事部門の人が言っていますが、
本当に製造現場で働く社員がそのように感じて仕事をしているかは、その会社の
雰囲気を感じればすぐ解ります。

実際、どんなに社員が一所懸命働いても、あるいは実績をあげても、

・ある年齢になれば関係会社に追いやられる
・早期退職制度を行う
・成果主義の評価制度を行う
・人材派遣の人を使う

などがどの企業でも平然と行なわれており、
これで人が財産だとかと、人を大切にしているとかは決して言えません。

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● 社員は何の為に働き、何を望んでいるか ●

社員は何の為に働いているのでしょうか?
社員は何を望んでいるのでしょうか?

この簡単な疑問を考えてみると意外と人が財産である、人を大切にすると言う事が
見えてきます。社員は何も難しいことを望んでいるわけではなく、ごくごく当たり
前のことを望んでいるだけです。

それは、
   ・利益に応じて給料(収入)を得たい。
   ・役割と責任を果たしている間は安心して雇用の継続を得たい。
   ・経営者、管理職、一般社員すべて同じ人間であり、公平でありたい。
   ・事実や実態を知り、自分も企業の永続性に関わりたい。

の四項目に絞られると思います。

今、どこの企業もこの四項目を満足しているかと言えば、そうではありません。

だからこそ、ここらでちょっとこれまでのマネジメントから、本当に社員の望む
マネジメントに転換すれば、彼らの自主性を最大限に引き出し、継続的な改善が
行えるようになるでしょう。

そして、その可能性はこれまでの仕組みや風土が良く出来ている大企業より、
あまりきっちり出来てなく、簡単に方向転換しやすい中小企業の方が有利と
言えます。

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● 現場の一番困っている問題を解決する ●

製造業において物づくりを実際に行っているのは、経営者や管理職でもなく、
現場の操業員です。

目標とする課題と到達点に対し、いかに彼らに
  ・自主性を持ってもらい
  ・思いどおりに仕事を進めてもらい
  ・やり遂げてもらう
かが目的ですから、

まず第一歩は、彼らの一番困っている問題を解決することです。
困っている問題をそのままに何かをしようとしても、彼らはやろうとしても
やれないし、勝手にやってくださいと無視したり、中途半端にしかも表面的に
ただ繕うだけです。

現場にぶらぶら足しげく通い、彼らと何の気ない会話をして、
彼らに家族のこと、趣味のこと、これまでの経歴、弱い点や強い点、性格など
いろいろ喋ってもらい、人の心の機微までもが解るようになれば、

意識下に潜んでいる、
  ・彼らが何に困っているか
  ・何に文句を言っているのか
  ・何を必要としているのか
  ・何を求めているのか
が解るようになります。

そして彼らの本当に困っていることを解決して上げると、経営者と管理職、
経営者と社員、管理職と社員の相互の信頼関係がスタートすることになります。

そうして次のステップである、現場の課題を解決するプロセスに入ることが
出来るようになるわけです。

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● 現場の人間だって、データは知りたい ●

工場の実態や問題点は、生産量、不良率、クレーム数、災害件数、コスト、
在庫数、退職者数などの数値で解りますが、その数値を社員に知らせて問題解決の
プロセスに入るか、知らせないで入るかでは、大きな差です。

一部の会社では、情報のリークを恐れ知らせない企業が多いようです。

しかし、現場の人間だって、データは知りたいし、事実は知りたいわけで、
その中で言いたいことも沢山あります。
社員を公平に扱い彼らに問題解決してもらうなら、情報は提供すべきです。

これからの経営者と管理職に求められることは、事実・実態の説明責任です。

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● 上辺の言葉ではなく真実を見ている ●

現場の社員は世間を良く知っており、上辺の言葉では誤魔化されません。

彼らの心を動かすには、会社という母体が本当に個人個人の求めることを
言行一致で実行しているか、その真実を見ています。

収入が一部の人や能力・実績のない人に偏ったり、経営責任や管理責任はその
ままにして社員の雇用を打ち切ったり、何も解らない状態で仕事をただただ作業の
ごとく行ったりでは、社員は無表情・無関心にならざるを得ず、やる気など到底
出てくるものではありません。

真実が人を動かすという事を経営者や管理職やリーダーは忘れてはならない気が
します。
                               以 上


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