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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第113号]2008/03/11


 悩んでいるだけで仕事が進まない
 

● 悩んでばかりいる上司 ●

ある会社で業務改善に取り組んでいるスタッフ部門の課長、なかなか業務改善が
進みません。

問題点についてはきちんと把握しているのですが、何ヶ月経っても一向に改善が
進みません。

本人は改善しなければと自覚はしているのです。
課題解決に向けてすぐに取り組み始めるのですが、いつの間にか途中で止めて
しまい、課題を引き出しの中にしまい込んでしまうのです。

したがって、次々と改善すべき課題はオモテに出てくるのですが、半年経っても
1年経っても何も解決されず、仕事のやり方が一向に変わってこないのです。

よくよく見てみると、かつて自分がスタッフとして経験したことのある仕事に
関係することに関しては、手際よく問題を改善していくのですが、
経験や知識があまりない仕事の問題解決に当たると、パタッと止まってしまう
のです。

聞いてみると、「どうしたらよいか悩んでいるのですが・・・。」
悩んでいるというのは、思考が停止している状態で、考えが前へ向いて進んでは
いないのです。

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● 決断できない理由 ●

直面している問題を、どうやって解決なり改善していくのかというプロセスが頭に
浮かんでこないから、思考がそこで停止してしまっています。

しかし、本人の考えをじっくり聞いてみると、いろいろ考えてはいるのです。
こういうやり方にしたらどうか、ああいうやり方もあるし・・・、
しかし一方で別の問題が出てくるので・・・、と頭の中で堂々巡りが延々と続き、
諦めてしまっています。

抱える問題と解決の方策等諸々のことが、同線上で並行したままであるため、
何が問題の本質か、そこから派生している問題は何か、といった整理ができて
おらず、

本来どうあるべきなのかという考え方もできていないのです。

いろいろな考えが並行したまま、整理して考えてみようということもしない
ために、問題の本質も見えてこないし、決断もできないのです。

他部門が絡んでくる問題ならともかく、自部門内の問題解決は課長のところで
進められなければいけません。

実務に精通しているから実務の親分として課長になっているのではなく、
課の課題や問題解決を進めていくことは課長として大事な仕事なのですから、
それができない課長なら、組織の中で足を引っ張る存在でしかないのです。

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● 視野が狭すぎる ●

入社して一部門の中で、現場・スタッフを経験し、やがては同じ部門で管理職に
登用されるケースは、多くの企業で見られます。

しかし、自分の仕事の範囲のことだけを一所懸命にやってきた人、
経験を通していろいろな考え方を、本を読んだり他部門と接したりしながら自ら
勉強してきた人、

10年、20年経って大きな力の差となって表れてきます。

前出の課長も、実務を経験してきたことならどう改善していけばよいのかが
分かるけれど、今までのやり方やしくみを大きく変えることになると、

今まで自分がやってきたやり方が標準だと思ってきたのですから、
他社ではどういうやり方をしてきているのかだとか、
こういうやり方もあるのだといったことから、

新たなやり方を見出し進めていく力がまだまだ身に付いていないのです。

担当者の時点から、単に作業的なルーチンの仕事ばかりをやらせていたり、
行動を指示してやらせていたりしていたのでは、いつまでも考える力が
身に付かず、

たとえテキパキと目先の仕事をこなすことが認められて先々管理職になった
としても、どこかで壁に突き当たり、組織の中のボトルネックとなってしまう
危険があります。

                               以 上
 


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