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「マネジメントの視点」バックナンバー

[第112号]2008/03/04


 変わりゆく安全管理の中で何をすべきか
 

● 安全管理も年々変わってきている ●

新しく安全管理者になった人や安全管理業務を専門に行っている人は、
安全管理者に選任される時に研修教育が義務化されているので、その変化がよく
わかると思います。

しかし、経営者や従来からの管理者はそのようか機会がないので、どうしても
その変化を察知できず、従来からの考えのまま安全管理を行っているのではないで
しょうか?

年間54万人の方が労働災害にあわれ、しかも死者が1200名余り、過労死が
150名の現状下で、安全管理も年々変わってきています。

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● 安全管理の大きな変化の流れ ●

安全管理の大きな変化の流れは、以下のとおりです。

(1)行政が労働安全衛生マネジメントシステムの導入を求めている。

(2)事業者責任や管理責任を強化している。

(3)事業者にリスクアセスメントを求めている。

(4)被災者が民亊賠償請求を行うようになってきた。

(5)災害要因分析で視点が管理的要因に向きはじめてきた

経営者、管理者のあなたは、安全管理にこのような変化が求められていますが、
十分に対応できていますか?

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● 安全管理も重点主義で ●

安全管理も生産管理や品質管理と同様で、計画を作り、実行し、結果を確認して
いくプロセスですから、基本どおり行いさえすれば良いだけです。

しかし実際はこの基本を「やらない」「やってるけど中途半端」というのが、
ほとんどの中小企業の製造現場の実態でしょう。

何でもかんでもやるのではなく、

   ・自分の職場の安全の問題点は何か?
   ・そのためには何を行うべきか?

を徹底的に考え、見抜き、重点主義で行うのが重要です。

あれもこれも全てやれるわけではないのですから、手を抜くものは徹底して手を
抜かないと、製造業のマネジメントは成り立ちません。

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● 労働安全衛生マネジメントシステム ●

行政が労働安全衛生マネジメントシステムを求めている以上、反対したり、不平
不満を言っていても仕方がありませんから、うまくこのシステムを利用する、
つまり考え方だけをもらい実行していくのが賢明といえます。

安全を、ISOのようにOSHMSを導入し書類でがんじがらめにしてしまうと
製造業、特に中小企業は本来の「利益を出すこと」「生産をすること」の業務が
滞ってしまいます。

実際、どこの工場も部署も月間安全実施計画書は作成しているでしょうから、
この計画書に行動結果を記入するようにすれば、これ一枚でマネジメント
システムは出来てしまいます。

このとき注意すべき点が、先ほど言いました重点志向で、
この活動計画に組み込まないといけない重要な項目は、
 
(1)リスクマネジメントの実務
(2)資格の取得
(3)法的点検

です。
それ以外の項目は手間のかからないやり方で簡単に済ませてしまうことです。

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● リスクマネジメント ●

災害者に民事訴訟が出来るということを安易に考えている経営者がいますが、
とっても不思議です。また、管理者も管理責任を問われるのにそのリスクを
避けようとしないのは理解に苦しみます。

恐らく経営者も管理者もこのリスクを知らないか、実感できていないからなので
しょう。

災害者から損害賠償を請求されたら経営者は、そして行政から管理責任を追及
されたら管理者は、安全配慮義務違反から逃れるすべはなく、勝てる可能性は
ありません。

製品を作り、販売してせっかく得た利益が、数千万円と言う単位で吹っ飛ぶと
言うことを、そして刑事処分を受けるということを、経営者と管理職は認識して
おくべきです。

そのためには「安全委員会」をきちんと運営するとよいでしょう。

安全衛生法は両罰規定ですから、経営者、管理者、社員が三位一体となり、
安全に対する役割を責任と果たす義務があります。
だから、この「安全委員会」を根幹に据え運営さえすれば、経営者、管理者、
社員の役割と責任を明確にすることが出来、不作為の罪は逃れることが出来ます。

この委員会は企業規模の大小に係らず、

(1)管理職と社員の半々で構成する。
(2)毎月開催する。
(3)議事録を作成し、回覧し、記録を残す。
(4)月間安全実施計画書に基ずく内容で運営する。

この四点をきちんと実行することです。


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● 災害原因分析 ●

災害分析をあいまいにしていませんか?

よくあるのは、原因を「不安全状態」の方にだけ向け、設備的要因の分析に
偏ってしまうことです。

災害は下記の四Mの要因が複合して起きますので、

(1)人間的要因・・・Man
(2)設備的要因・・・Machine
(3)作業的要因・・・Method
(4)管理的要因・・・Management

の四つの方向から分析して対策を打つようにしないと、
根本的原因が見えなくなり、再発防止までには行き着かないのです。

災害は、設備的な要因も大切ですが、特に重要なのが、作業者の心理的要因や
職場の要員、そして管理的要因なのです。

                               以上


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